2023年度小松丸メバル様釣り総括

とにかく厳しかった今期の明石海峡メバル釣り。

2022年12月末から開幕し、先日5月7日までの長い戦いであった。

前もって言っておくと、明石海峡のメバル様釣りは容易な釣りとは言い難い。

無論、活性が高い状況では、比較的、誰にでもチャンスが到来する。

しかし、少しでもメバル様の機嫌が損なわれると、途端に難解な釣りに変貌する。
その要因としては、おそらく水温の変化であったり、風の強弱、潮の澄み具合であったり、ポイントによって異なる頃合いの良い潮の速さへの対応する技術など・・・数え出せばキリがないが、難解なメバル釣りに変貌した場合、できることはただ一つ、基本に忠実にメバル様と向き合うことである。

過去のデータをもとに、戦略を立て、戦術を策定する、そして正しい仕掛けを使い、船長の魚探写りアナウンスをもとに、全流し投入する覚悟で臨むこと。
いい加減な釣りは厳禁だ。
これがメバル様の釣り方の基本であり、その上で自分の仕掛けや技術に相違と工夫を加えて、対峙すること。

メバル様釣りが、総合力を問われる釣りと言われる所以であり、努力の差が釣果の差につながることは言を俟たない。

私が小松丸におけるメバル様釣りで毎年目標としていることは以下の3つ。

①とにかく坊主は食らわない

②竿頭率を3割前後獲得すること

③2015年から参戦しているメバル3匹長寸大会において10位内入賞すること

今期もこの目標を掲げて4ヶ月間戦った。

年が明けてからの1月は例年並みに釣ることができた。
2桁釣行も2回、船長が数年ぶりに攻めたKMSEポイントが好調であり、毎回の釣行もメバル様が比較的素直に食ってくれることから、神経を使うこともなく、楽しむことができた。

2月になり状況が急転する。
水温が急激に低くなったのか、どのポイントに行っても喰いが渋くなる。

特にNJポイント。
「壮大に写っているにもかかわらず、食わない」状況が始まってしまったのだ。
NJポイントは水深18メーターから13メーターほどに駆け上がるポイントで、基本的に磯が荒めのため、底をトレースしすぎると、根がかりが多発し釣りにならない。

一方、駆け上がりの頂点にメバル様が映るケースがほとんどで、その写り方も毎回ほとんど変わらないことから、仕掛け着底後に4メーターないし5メーター底を切って待っていれば、写りのゾーンに入った際、アタリが出る。

しかし、喰いが渋くなった2月以降、4月に至るまで、NJポイントにおいては、写っていてもアタリがない、あるいは釣れても散発的で、釣れた後の流しでは全く釣れず、再現性がない状況が継続した。

このように喰いが渋い状況において、取れる手段はただ一つ。
仕掛けを細くすることである。
1月までは基本的に0.6号ハリスを使用していたが、2月からは悔いの渋い状況に対応すべく、ハリスを0.5号に落とした。

幹糸はグランドマックスの0.8号、ハリスはグランドマックスの0.5号。

針はササメの瀬戸内メバル4号。

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ハリス間は80センチ、ハリス長60センチとし、極細軽量針仕掛けで喰いの渋いメバル様に対処。

そうすると・・やはり釣れるのである。

厳しいながらもポツポツと拾い釣りができる。
潮が濁っている場合は、あまりハリスの太さは関係ないようであるが、NJポイントのように潮がいつ行っても澄んでいて、かつメバル様の喰いがシビアなポイントでは、極細軽量針仕掛けは効果的面。

もし、隣の座席に0.6号ハリスないし0.8号ハリスを使っている人がいたら、その差は歴然、0.5号ハリスの効果を実感できると思う。
また、ササメの瀬戸内メバル4号は軽量細軸の針であるため、おそらく餌のシラサエビが弱りにくく、軽量であるがゆえに、海中で自然な泳ぎをして、メバル様の食い気を立たせているのではないかと推察する。

ただ、0.5号ハリスはやはり細い。
何回か使っていると、ハリス自体がチリチリになってくるし、何よりビッグメバル様がヒットした際、ハリスが飛んでしまうといったリスクがあることはご承知おきを。

3月、4月も状況は変わらなかった。
どこのポイントに行っても、「写ってても釣れない」状況。
メバル様がいないわけではない、でも釣れないのだ。
とにかく喰い気がない。
経験的に4年に一度ほど、どこに行っても喰い気がない年がある。
前回は2019年であったと記憶する。その前は2016年。

また今シーズンの特徴として、魚探の写りが底気味であることが多かった。

あまり浮いた写りが出ないのだ。
浮いた写りが出ないということは、おそらく活性が低いということであり、今シーズンの特徴をよく表していたと思う。

基本的に浮いた写りが出ないため、常に底気味にトレースしながら、磯のキワをなめていくような釣りになるため、根がかりリスクも高く、初心者の方などは難易度が高いのではないだろうか。

シーズン後半となった3月中旬以降から5月初旬まで、メバル3匹長寸大会が実施されているがゆえに、ビッグメバル様の潜むGBポイントへの釣行が始まった。
GBポイント、その範囲はかなり広く、一言にGBポイントと言っても、沈船や磯などさまざまなポイントが点在する。
共通するのはどのGBポイントであっても、底が荒いこと。
とんでもないビッグメバル様が潜んでいること、そして、アタリ自体は比較的素直に出るということである。
あまり浮いた写りが出ることもない。

結果的に私はGBポイントへの釣行において、一度もビッグメバル様を釣り上げることができなかった。
GBポイントの特性から、底気味をトレースしていかざるを得ない。
そして、ヒットしたなれば、強引に巻き上げを開始しないと、根にかかる可能性が高い。
ここで、仕掛けをどうするべきか悩みどころなのである。
ヒットした後に強引に巻き上げるためには、0.8号ハリス以上の太いハリスを使う必要がある。
しかし、潮が澄んでいた場合はやはり0.6号ないし0.5号の細いハリスが有利。
明らかにヒット数が違う。
かといって、細ハリスだと、ヒットした瞬間に強引に巻くことはできないし、そもそもヒット時の一撃のメバル様のツッコミでハリス切れすることも多発する。

迷いどころではあるが・・結局、私はヒット回数を重視して、0.6号のハリスで挑んだ。

GBポイントの最終決戦であった5月1日、2日両日。
GBポイントでのヒット回数は1日が9回、2日が6回と、他の参加メンバーに比べても多かった。
しかし、針はずれ、針折れ、ヒットしてからの根がかりが多発。
両日ともGBポイントでは2匹程度しか獲れなかった。
明らかにビッグメバル様と思わしきアタリもあり、この両日でビッグメバル様を獲ることができなかったことが、最終的にメバル3匹長寸大会でギリギリ10位入賞の結果に終わったということであろう。

来期の課題は、GBポイントで細ハリスでもビッグメバル様を釣り上げること。
竿は長い方がいいだろう。3.5メーターの竿ではどうしても最初の一撃に耐えられず、バラしてしまうケースが多い。
現状保有している竿では、がまかつのメバルスペシャル3.9メーターが最長。
外ガイド竿にこだわる私としては、櫻井釣漁具のNew 金剛メバル4.2メーターを検討してもいいのかもしれない。
ただ、重量が187グラムと常用しているリーディングメバルより70グラム近く重くなることが難点か・・

ここ1番のGBポイント釣行時においてのみ、使用することを検討してみよう。

最後に、3つの目標達成状況について。
①坊主はなんとか最後まで回避できた

②竿頭率は釣行31回中8回で25%・・ちょっと惜しい

③メバル3匹長寸大会はギリギリ10位入賞達成

厳しい状況にありながら、まずまず満足できる結果に終わったと思う。

来季もメバル釣りを楽しめるように祈りつつ・・・2023年度目メバル様釣りの総括として、筆を擱くこととしよう。

小松丸常連の名人たち、U超名人、GOT名人、F名人、盟友I名人、N名人、Uくん(明石)、Uくん(明石)お父上、Uくん(神戸)、Kくん、そして船長、船長妹のまどかアドバイザーに船長お母上、その他大勢の皆さん、お疲れ様でした。